ServiceNow ITSMとITOMの違いを正しく理解できれば、自社のIT運用課題に合った管理アプローチを選択でき、経営層や他部門への提案にも一貫性と説得力が生まれます。
本記事では、ServiceNowを例に、ITSMとITOMの違い・役割・導入背景、そして連携によるベストプラクティスを実務視点で分かりやすく解説します。
ITSMとITOMの違いを理解することで見える3つの判断軸
ITSMとITOMは混同されがちですが、管理対象・視点・目的が異なります。違いを整理することで、「どちらを導入すべきか」「どう組み合わせるべきか」が明確になります。
① まずは定義の違いを正確に押さえる(ITSM vs ITOM)
ITSM(IT Service Management)
ITサービスの設計・提供・改善までのライフサイクル全体を管理するフレームワーク。ITILをベースに、利用者視点でサービス品質と満足度の向上を目指します。
ITOM(IT Operations Management)
サーバー・ネットワーク・クラウドなどITインフラの運用・監視に注力。イベント管理や自動化により、障害の早期検知・迅速な復旧を実現します。
② 管理対象・視点の違いが分かれば役割が見える
- ITSM
- 対象:問い合わせ対応、チケット管理、変更・問題管理
- 視点:利用者中心(業務・体験)
- 主な部門:サービスデスク、ITサポート
- ITOM
- 対象:インフラ監視、障害検知、復旧・自動化
- 視点:運用者中心(技術・安定稼働)
- 主な部門:インフラ運用、SRE
この違いを理解すると、部門間の役割分担と連携が設計しやすくなります。
③ 主な機能の違いを表で整理(ServiceNowを例に)
| 項目 | ITSM(ServiceNow) | ITOM(ServiceNow) |
|---|---|---|
| 対象領域 | サービスの提供・管理 | インフラ運用・監視 |
| 主な機能 | インシデント管理、変更管理、問題管理、リクエスト | イベント管理、オートメーション、AIOps |
| 管理の視点 | 利用者・業務プロセス | 技術・運用 |
| 利用部門 | サービスデスク、ITサポート | インフラ運用、SRE |
| 目的 | サービス品質・満足度向上 | 障害予防、迅速復旧、安定稼働 |
結論:ITSMとITOMは競合ではなく、相互補完の関係です。
ITSMだけでは不十分?ITOMが求められる3つの背景
① ITサービスの複雑化と障害リスクの増加
クラウド、SaaS、API連携、マイクロサービスの普及により、構成は複雑化。オンプレとクラウドの混在環境では、包括的な可視化と監視が不可欠です。
② プロアクティブな障害予防と自動化の重要性
事後対応から、兆候検知→自動対策へ。ITOMはAIOpsや自動アラートにより、対応速度と精度を高めます。
③ ITSMとITOMを“分けずに組み合わせる”時代へ
ITSMが記録・プロセスを、ITOMが原因分析・自動化を担うことで、運用効率は大幅に向上します。
ServiceNowで実現するITOM×ITSMのベストプラクティス
① ITSMモジュールの役割とカバー範囲
ServiceNow ITSMは、インシデント・問題・変更・リクエスト管理を中核に、ナレッジ管理やサービスカタログでITIL準拠の一貫運用を実現します。
② ITOMで補完できるポイント(AIOps・イベント管理)
ITOMはイベント管理、AIOps、ディスカバリーにより異常を早期検知。CMDBと連携して影響範囲を即座に把握し、迅速な意思決定を支援します。
③ 組み合わせ導入で得られる成果と注意点
- 成果:自動インシデント登録、MTTR短縮、運用品質向上
- 注意点:目的の明確化、部門連携、段階導入(スモールスタート)
導入検討・社内提案に使えるITSM/ITOM説明テンプレート
① 上司・他部署に伝わるロジック
技術ではなくビジネス効果で説明。
例)「対応時間30%短縮」「障害影響の最小化」「属人化の解消」
② よくある質問(稟議向け)
- 現行運用との違いは? → 標準化・自動化・可視化
- 効果は? → KPI(MTTR、CSAT)で定量評価
- 運用できる? → 段階導入+教育で対応
③ 目的別の導入ステップ
- ITSMでサービスデスクを標準化
- ITOMでインフラ可視化・自動化
- AIOpsで予兆検知と最適化
まとめ:ITSMとITOMの違いを理解し、最適なIT運用へ
- ITSM:サービス提供と改善(利用者視点)
- ITOM:運用監視と自動化(運用者視点)
- ServiceNow連携で、迅速な障害対応と運用効率を両立
- スモールスタートと定量評価が成功の鍵
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